俺のプレイ日記、熱血パズドラ部逆鱗日和ではおなじみの登場人物、“同僚の美人ドSゲーマー・Tさん”こと“たっちー”は、筋金入りのオタク女である。いわゆる“腐”ってやつ。こう言うとたっちーは、

はあ??? 腐ってねえよ!! わしは“熟”や!! いい感じに熟しているオタクなんや!!!」

と、オタクであることを自供している。

今回、ファミ通Appの定位置を飛び出し、ここで“熱血パズドラ部外伝”を書くのには理由がある。

“あまりにもゲーム内容とかけ離れているから”

というのが理由のひとつだが、いちばん大きいのは、

“以前勤めていたところとは違う出版社に関わりのある話だから”

ということになろう。まあそれは、読んでいただければわかります。

ここで、時計の針を今年の春に巻き戻す。

ある日のこと。

事務所にて、1本だけ長くなった不気味な眉毛を折って遊んでいると、背後からたっちーが声を掛けてきた。

「なあなあ、キミってよく本を読んでるやん? そんで、妙なことを知ってたりするよね」

俺、ピクリとも眉を動かさず、あいまいな返事をする。「うぅ」。気にせず、たっちーが続けた。コウアンについて詳しかったりする?」

ここで初めて、俺はたっちーの言い始めたことに興味を示した。

コウアン……って、どのコウアンだ? 考案か? それとも……アンコウを逆さに言った業界用語?? まさか……公安ってことはないよな?? その疑問を、そのまま口にする。

「コウアン……って、アンコの仲間かなんかかね? それなら俺、あんま詳しくは」

言いかけたところで、たっちーが、

(#`・д・)

↑こんな顔になった。

どんなコウアンやねん!! アンコとかどうでもええわ!!! そうじゃなくて、公安!! 正義を守る公安だよ!!

なぁんだ、やっぱりそっちか。俺、長かった眉毛をブチリと引っこ抜いた。

「なるほど、そっちだったか。……でも残念ながら、とくに詳しくはないな。お世話になったこともないしね」

「キサマごときに聞いた、わしがバカだった」

たっちーは失礼なことを言って肩を落とすも、すぐにつぎの発言に移った。

「じゃあさ、バーボンについて詳しい?? 飲んだことある??」

俺は(ん??)と不思議に思った。というのも、たっちーは酒を一滴も飲まないし、それゆえに酒の種類もビールとワインくらいしか知らない。そんな女が、なにゆえバーボンと……?

とはいえ俺はたっちーと違って、無類の酒好きである。バーボンについても、一家言あると言っていい。とたんにウキウキし、俺はペラペラと語り始めた。

なるほどバーボンか! バーボンについて知りたいのか!! よかろう、いろいろと教えてやる。まず、バーボンはウィスキーだ。アメリカのバーボンで作られるウィスキーだ。トウモロコシが主原料で、独特の風味がある。同じウィスキー類のスコッチよりクセがあって、苦手な人は苦手だな。でな!」

ベロりと唇をねぶってから、俺はさらに話を続けた。

「俺は二十歳のときに初めて、バーボンを飲んだんよ! 親戚のおっさんが故郷の下仁田町でスナックをやってて、そのおっさんに言われたんだわ。“ヒデ、聞いてくれよ。おっちゃん、バーボンがいちばん好きなのに、みんな臭ぇ臭ぇって言って、誰も付き合ってくれねん。だからさ、今日はバーボン付き合ってくれい。タダでいいからさ”って。あ、ヒデってのは俺のことな。で、初めて飲んだからクソマズかったんだけど、勢いでふたりで1瓶開けちゃってサ。記憶はなくすわ、二泊三日酔いになって学校に行けなくなるわでたいへんで。でもそれ以来、バーボンが好きになってさ!」

この、328文字にもわたる俺の熱弁を、あろうことかたっちーはひと言も聞いていなかった

「ふーん」

つまらなそうに義理で相槌を打って、こんなことを言うのだ。

そんなことはどーでもええねん。わし、バーボンデビューしようと思っててな。で、これはどこで買えるのかと思って」

俺は驚いた。前述の通り、彼女は下戸なのだ。

え?? なんでまた?? しかも、ハードリカーのバーボンと」

そこまで言いかけたところで、再度たっちーが話題を変えやがった。

「ときにキサマは、ゲーセンのクレーンゲームが得意と言ってたよな?」

コロコロと話題を変えるたっちーに、俺は必死に食らいつく。「お、おう。そんじょそこらのプロクレーン師より、俺のほうがうまいと思っているぞ」。ここで初めて、たっちーがニッコリと笑った。

いいね!!^^ じゃあさ、今週の金曜日にゲーセン付き合ってよ! そんで、クレーンゲームで取ってほしいものがあんねん!!」

俺、「??????」と盛大に頭の上からクエスチョンマークを放出させるも、あいまいに頷いた。「お、おう」。

そして、金曜日……。

たっちーに連れられて、池袋のゲーセンに出向いた。見ると不思議なことに、クレーンゲームのフロアーに女子があふれている。

(む……? いつからクレーンゲームは、女子に人気のコンテンツになったんだ……??)
そんなことを考えながら、ナゼか鬼の形相で「こっちこっち!! 急げやコラ!!」と怒鳴るたっちーについてゆく。そして、

「これや!!! これらを頼むで!!!」

夜叉のようなたっちーの命令に従い、悪魔的に設定のヒドいクレーンゲームで手に入れたのが↓これらの景品である。


アムロ~~~~ん……

 このとき、俺はまだ、たっちーがいわゆる“安室の女”であることを知らなかった。ただ言われるがままに、クレーンを操作するだけの男だったのだ。

それがまさか、遠くない未来に、自分にも影響を及ぼすことになろうとは…………。

……って、熱血パズドラ部外伝と銘打ちながら、パズドラの話が1ミクロンも出てきてない!!!(苦笑)

まあこの記事、続きモノです! 最後には必ずパズドラの話になっておりますので、呆れずについてきていただけたら……w

長くなるので、次回に続くw

※ちなみに、3話ほどで完結する予定!w

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